千葉県庁で不正経理30億円、一部私的流用か

 千葉県で2007年度までの5年間に約30億円に上る不正経理が行われていたことが7日、県への取材でわかった。

 「預け」などの手口で全庁的に行われ、県警も含まれていた。県は、このうち約1億1000万円分は県庁、業者双方に記録がないなど私的流用の疑いがあるとみている。県は9日に調査結果を公表後、不正経理にかかわった職員らの特定を進め、処分などを検討する。

 自治体の不正経理問題は、会計検査院が昨年10月に調査結果を発表して以降、各地で発覚。愛知県では、2008年度までの8年間で約14億9000万円にのぼることが明らかになった。

 千葉県は会計検査院の調査結果発表後、農林水産省国土交通省国庫補助事業を扱う部署を対象に内部調査を始めた。

 その後、県警の内偵から、農林水産部職員(当時)が今年2月、「預け」の手口で公金約150万円をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕された。5〜6月には他の2人の農林水産部職員(当時)が計約2150万円を詐取したとして逮捕され、3人のうち2人に1審で有罪判決が出ている。

 県は事件を受け、調査対象を全庁に拡大。内部調査を行うとともに、7月には、弁護士など有識者による外部審査委員会を発足させ、検証作業を進めていた。

 内部調査にかかわった県幹部は「処分者が1000人を超えてもおかしくない。ほぼ全部の部署で不正経理が認められた。ここまでひどいとは思わなかった」と話している。

 ◆預け◆ 商品を架空発注して代金を業者の口座にプールして管理させ、後日購入した別の商品の代金などをその口座から支出する手法。正規の予算執行手続きを経ずに物品が購入でき、私的流用の温床とされる。

                  【読売新聞】 


  ※役所は犯罪者の集まり!!