SMAP逮捕の報は欧州にも伝わり「酒に飲まれる激職日本人」像も伝わる――JAPANなニュース

■本日の言葉「work long hours」(長時間働く)■

草なぎ剛容疑者、公然わいせつ容疑で逮捕」。この驚くべきニュースは23日、日本だけでなく、アジアだけでなく、欧州にも瞬く間に広がりました。そしてそれと共に、「異常に多忙で、大酒を飲み、酒に飲まれる日本人」というステレオタイプなイメージも広がってしまったと思います。中川昭一財務大臣の「もうろう会見」に引き続き。(gooニュース 加藤祐子


○飲み過ぎは……


本当なら金曜の英語ニュースコラムは「ひまだねニュース」と題して、肩の力を抜いた話題を扱うはずなのですが、昨日あれほど話題になったこのニュースを看過するわけにいかず。かといって「暇ダネ」扱いはふさわしくない。なので番外編的に、英語メディアが日本をどう伝えたかを紹介する「JAPANなニュース」として書きます。


お酒が好きな大人なら誰もが一度は、酒の上での失敗をしたことがあると思います。あえてそう断言します。もちろん、飲酒運転や酔っぱらっての暴力は言語道断ですし、自分をも周囲をも苦しめるアルコール依存症は根気よく治療する必要がありますが、そこまでには到らないレベルで酒に飲まれてしまったあまり思い出したくない経験は、少なくとも私にはあります。現時点で報道されている断片情報のみから思う、草なぎ容疑者というか草なぎ君(と、あえてそう呼びます)の事件についての私個人の感想はここまで。


日本時間23日早朝から日本メディアの速報が始まった「草なぎ剛容疑者逮捕」は、同日午前中に早くもAP通信、AFP通信、ブルームバーグなど英語通信社によって配信され。韓国メディアや中国語メディアも次々と詳報。それからしばらくして、AP記事やAFP記事を翻訳する形で(私が見つけただけでも)、ベトナム語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語でどんどんと世界中に広がっていきました。


その中でほとんどの英語記事は「Japanese boy band(日本の男性アイドルグループ)」のメンバーが、「public indecency(公然わいせつ)」の疑いで逮捕されたと速報。逮捕時に叫んだとされる「裸だったら何が悪い」という草なぎ君の言葉は、「What's wrong with being naked?」と翻訳されていました。


○一番ビッグで一番愛され一番成功した……


そしてそれからしばらくして、英タイムズ紙がこちらのしっかりした記事をアップ(通信社の速報ではない、新聞による、背景説明もしっかり入った英語記事はこれが最初かもしれません。この後に続いて、BBCやロイター、そしてAPの詳報も)。


タイムズ紙のリオ・ルイス東京特派員は、事実関係を淡々と説明しつつ、SMAPというのは「日本のポップス史上、一番ビッグで一番愛されて一番成功した男性アイドルグループ(biggest, best-loved and most successful boy band in Japanese pop history)」なのだと、SMAPを知らないだろう(主に)イギリス読者に解説。


酒に酔った芸能人が自宅近くの公園で全裸になって騒いでつかまった——という、イギリスでは日常茶飯事とは決して言いませんが、まあ言ってしまえばそういうことだと(加藤は思う)出来事が、SMAPのあまりの人気と影響力の大きさゆえに「政治問題にまでなってしまった」(鳩山総務相発言に言及して)のだとルイス記者は書いています。


そしてそこで、「本日の言葉」に選んだ「work long hours」という表現が登場。いわく、日本のスターというのはそもそもからして、「work freakishly long hours(異様なほど長時間働く) 」もので、強力な芸能事務所が命ずるままにあらゆる番組やイベントに出演せざるを得ないよう「contractually obligated(契約上の義務を負っている) 」のだが、中でもSMAP5人の忙しさは特筆すべきだと。そして草なぎ君が「SMAP×SMAP」のほかに週5本のテレビレギュラーを抱え、ほかにもゴールデンタイム番組にゲストとしてたくさん出演し、さらにその上に「punishing schedule(過酷なスケジュール)」でレコーディングやプロモーションをこなしているのだと、同情的に紹介しています。


そして今回の事件の結果、これまで草なぎ君を「boy next door(どこにでもいる親しみやすい、お隣の男の子)」的な安心・安全キャラクターだとしてCMに使ってきた企業やテレビ関係者や日本政府は、再考を迫られてしまったのだと。


○日本人のステレオタイプがまた……


ルイス特派員の解説はここで止まっていますが、これを読んで私が思ったのは、冒頭で書いたようなこと。日本経験のある外国人の多くは、都会に住む日本人の多くがどれだけ長時間働き、どれだけ酒を飲み、どれだけ酔っぱらっているか、終電がどれほど酔っぱらいであふれ、その酔っぱらいたちがいかにあちこちで粗相をし、ホームでひっくり返って寝ているか知っているわけです。そして日本在住経験のある欧米人ならば、自分たちと違っていかに多くの日本人がビール一杯で真っ赤になるかも、知っているわけです。


日本経験者には周知だけれども、欧米地元ではもしかしてそれほど知られていなかったかもしれない日本人のこういうイメージが、大きく欧米で伝えられることになったのが、今年2月のG20金融サミットにおけるいわゆる「中川もうろう会見」。あれ以来、日本についての主な英語ニュースといえば通常の政治経済ものやスポーツものが中心で、特にスキャンダラスなものはなかったのですが、そこへ来て今回の事件です。日本ポップス史上最大の人気グループの一員が「naked romp(裸で飛び回り)」、「puts media in spin(メディアは大わらわ)」というこのニュース。


お察しのように、これまでの報道内容のみで判断する限りは草なぎ君に同情的な私ですが、それでも「ああ……『すぐ酒に飲まれる、異様に働き過ぎな日本人』のイメージがまた補強されてしまったよ」とは慨嘆した次第です。


○ちなみに……


「彼は長時間働く」は前述のように「he works long hours」です。「長時間」は「many hours」でもいいですが、直訳すると「長い時間」と、あたかも「1時間(hour)」という単位が長ーーく引き延ばされたかのような語感もある「long hours」の方が、こなれた英語という感じがします。また「彼はたくさん働く」は「he works a lot」。「彼は一生懸命働く」は「he works hard」。「彼はまじめに働く」は「he works diligently」。


いずれにしても、いずれも様も、自分を失うほどには働きすぎませぬよう……。Don't work too hard!




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