【麻生首相、大変です!!】日本のマンガ、実は世界でウケてない!





日本のマンガ、アニメは古くは『巨人の星』の頃から世界中で愛されており、近年ではビジネス的な側面からもマンガ&アニメコンテンツで世界的進出の重要性が叫ばれてきた。しかし、現状を調べていくと、そこからは意外な事実が浮かび上がった。



■数字で示された日本のマンガの人気度とは……



 未曾有の不況への処方箋として今年2009年5月末に成立した補正予算案は、過去最大の14兆円。野党が浴びせるバラマキ批判を跳ね返し、麻生総理は久々に指導力を見せつけた形だ。なかでも、国立マンガ図書館の異名をとる、「メディア芸術総合センター(仮)」建設構想についての国会答弁は、“マンガ宰相”の面目躍如だったといえる。

 同センターのコンセプトは、日本のマンガやアニメ作品などの資料収集・展示・調査研究を通じたコンテンツ産業の強化だ。鳩山民主党代表から“巨大国営マンガ喫茶”と一刀両断されながらも、麻生総理は力強くこう答弁した。

「今日、日本文化発信の中心的存在であります、アニメ、マンガ、ゲームなどのジャパン・クールと呼ばれるメディア芸術の国際的な拠点を形成することが重要であると考えております」

 振り返れば2007年の『News Week日本版』は、表紙に二次元メイドを起用した「萌える世界」という特集で話題を呼んだ。『セーラームーン』は世界中で放送され、『聖闘士☆星矢』は欧米のみならず、ブラジルでもブームを起こした。そして今や、ハリウッドでは『ドラゴンボール』が実写化され、『ポケモン』に至っては世界中のチビッ子を虜にしている。日本のマンガやアニメは、かつての自動車産業の如く世界を席捲し、まさに時代は「クールジャパン」。製造業が徐々に国際競争力を失いつつある中で、次代の日本はコンテンツ産業を中心とした知的財産権立国を目指す。それが麻生総理に限らない多くの声だ。

 ところが、そうした人々の皮算用をよそに、JETRO(日本貿易振興機構)は今年2009年3月、「フランスを中心とする欧州におけるコンテンツ市場の実態(2008〜2009年)」という不吉な現地調査結果を発表している。これを見るに、どうも総理の思惑は、マンガに描いた餅に終わりそうな節があるのだ。


■観客動員の伸びない日本アニメの現実

 表は、ヨーロッパにおける日本アニメ映画の観客動員ランキングだが、歴代1位の『ゲド戦記』ですら、わずか33万人である。日本国内で約600万人を動員したメジャータイトルがこの有様。当然、2位以下ともなれば目を背けたくなる死屍累々ぶりで、日本国内で1500万人を動員した『ハウルの動く城』など、EU加盟国(人口約4億9500万人)での動員が たった1万人なのである。

 一方、世界最大のコンテンツ市場を抱えるアメリカにおいては、日本製アニメやマンガへの認知度は高く、2003年には『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞受賞の快挙に輝いている。だが、営業面では推定100万人の観客動員で約1000万ドルに留まり、飛び抜けた結果を残せてはいない。同作は、日本でも歴代一位の2350万人を動員して304億円を稼いだ、いわば邦画界の“日本代表”。『ポケモン』シリーズが推定850万人で8500万ドルを稼いでいることを考えれば、その差がいかに大きいものかがわかるだろう。

 これを裏付けるのが、日本アニメ関連の売り上げデータだ。JETRO発表のアメリカにおけるコンテンツ市場調査資料によると、前出の欧州版同様に残念な結果となっている。アメリカでのアニメ放映時間は2007年をピークに減少傾向、関連商品の売り上げも2003年に過去最高を迎えたものの、その後は低迷を続けているというのだ。そもそも、アメリカにおけるDVD流通量のうち、日本製アニメのシェアは、わずか1%台に過ぎないのだ。


                【週間SPA!】

   ※メディア芸術総合センターが出来ても

   単なるマンがの歴史博物館になっちゃうんだ!!  


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